青少年の育成を目的に活動するボーイスカウト、そしてカブスカウトは、戦後から復帰直後くらいまで、目立った活動をしていたのを覚えています。この映像は1963年に行われたボーイスカウトのパレードの映像です。背後に映る那覇市内の繁華街の風景も楽しめます。
No. 0394-03
タイトル:沖縄カブスカウト 那覇市内パレード
撮影者:遠藤保雄(Yasuo Endo)撮影メディア : 8mm Film/Color
本編時間: 5m7s
撮影時期 : 1964年2月9日
主なロケ地 : 立法院前,平和通り入口,那覇高校前 (沖縄県那覇市)
スキャン方式 : Frame by Frame
撮影者のお子さんがカブスカウトのメンバーであることから撮影された映像です。撮影者の話によると、子供を預けて終わるのではなく、その親御さんもPTAの様な感じで、サポートメンバーとして活動していたようです。塾や習い事というよりは、少年野球やサッカーのようなクラブ活動的なニュアンスを感じます。
また復帰前ということもあって、沖縄のボーイスカウトは系統的にはアメリカのボーイスカウトの流れをくみ、日本のボーイスカウトとは、一線を画していたという話も聞いています。
那覇市民集会場
冒頭に映るのは那覇市久茂地の三角公園こと美栄橋公園(国場ビルの裏)にあった「那覇市民集会場」です。ここはボーイスカウトの活動拠点の一つだったようです。
その後、琉球政府行政府ビルの前に参加団体が集合してパレードが始まります。
そこからパレードがスタートし国際通りに向かうカットで、デパートのリウボウが映っています。当時のリウボウは現在のパレットビルの斜向かい(現 ホテルロコアナハ)にありました。屋上には観覧車が写っています。
旧リウボウについては下記リンク先に詳しく書かれています。
平和通り
その後、映像は商店街を映し出します。よく観るとカメラに向かって下り坂になっているのがわかります。これは平和通りの入口付近から国際通り方向に向けて撮影しています。突き当たりに見える大きな建物は沖縄三越の前身である大越百貨店です。パレードで持っている横断幕を観ると、デパート大越と書かれているので、スポンサーだったのかも知れません。
開南から「かどや」
つづいて「かどや」のある交差点付近。「かどや」という店はいくつかありますが、これは那覇高校の斜向かいにあった食堂で、現在は道路拡幅でなくなっています。その左側は開南方面に続く通称「せせらぎ通り」ですね。
このあとパレードは、再び行政府ビルの方に集まり、いろいろセレモニーを行っています。
(文:真喜屋力)
開南通りを通り抜ける映像に4人の指導者が行進しておりますが、これはウィドマン氏、川平氏、細川氏?でしょうか。あとお一人は失念。宝物の映像になりそうです。
3分7秒あたりの「かどや」の前のことでしょうか。言われてみれば手を振っているのが川平朝申さんに似ていますね。ボーイスカウトの記念誌を調べてみます。