【FILMS】中城城跡散策と那覇への帰路など

1960年代の中城場跡の様子。馬場や動物園があったことは知られていますが、今回初めて羊の映像が登場しました。

No. 1498-01,1501-01
タイトル:中城城趾公園 遊園地へ
撮影者:山里景吉(Keikichi Yamazato)

撮影メディア : 8mm Film/B&W
本編時間: 4m33s, 2m15s
撮影時期 : 1960年代
主なロケ地 : 中城城跡公園 (沖縄県中城村)
スキャン方式 : Frame by Frame
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主なロケ地表示(Google Map表示)
中城城跡公園

 

1960年代の中城城跡公園のフィルムで、同日に撮影されたとおぼしきフィルムを二本をつないで公開。

前述の通り、このフィルムのユニークさは羊の放し飼いの様子が映っている所です。フィルムの冒頭で、城郭内からひょっこり登場する羊が一頭映り込んでいます。その背後には馬もいて、彼らは放し飼いになっていたようです。羊が4頭で草を食んでいる姿も映っていました。

これまでヤギを飼っていたと言う証言もありましたが、羊とは別にヤギもいたのでしょうか?

▲城郭内からひょっこり飛び出す羊。何気に馬も映り込んでいる。

 

中城の正門がしっかりと撮影されています。これはもちろん、歴史的な建造物ではなく、公園整備のために作られたコンクリート製の建造物で、おそらく首里城正殿を模して再現したのでしょう。公園整備を行った実業家の高良一氏は当初、城郭内に日本風の天守閣を模したホテルを計画しており、後に作られた高原ホテルにも五重の塔を建造するなど、かなり歴史考証はチャンポンな感じですが、ここは沖縄風を目指したのでしょう。

高原ホテルについては下記リンク先でも紹介しています。

» 高良一と中城城跡高原ホテルの謎を掘るイベント | 沖縄アーカイブ研究所

 

▲中城城跡公園の正門。

 

もちろん、施設内の遊園地も映っています。これまで見たことがない広告の類いがくっきりと映っていて、非常に貴重な映像ですね。

 

▲遊具も映っています。周囲の広告がきになるところ。

 

このフィルムは城郭の内部を散策する映像が多いのも、たのフィルムにはないユニークなポイントです。城壁のパンショットも圧巻で、修復前の崩れた形がハッキリとわかります。色がないのが残念ですが、白黒のスタイリッシュな感じも悪くありません。

 

▲修復前の中城城跡石垣。ギザギザとした石積み。(クリックで拡大)

 

子供たちの記念撮影の映像、当時の子供服の流行などを観ることができます。手に持っているカバンもポイント。持ち歩いている所からすると、相当のお気に入りだったのかも知れません。

▲子供たちの記念撮影。

 

フィルムの最後には帰路の映像が映っています。普天間三差路から伊佐交叉点に向かう途中で見える米軍基地や、浦添市城間にあったバヤリース工場などがチラリと見えます。

下記リンク先の映像の1分30秒あたりに、空から見たバヤリース工場(屋根にロゴが描かれている)が登場します。

» 米軍ヘリからの空撮 | 沖縄アーカイブ研究所

(文:真喜屋力)

▲浦添市城間にあったバヤリースの工場。道路は1号線(現 国道58号線)

 

 

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