ヒアリングによると、この映像は那覇市久米に住んでいる、撮影者の親族の家の前で撮影されたものです。時代は1969年。住宅兼商店風の建物の前での撮影。
No. 0102-01
タイトル:久米の住宅街
提供者:玉寄英一(Eiichi Tamayose)撮影メディア : 8mm Film/Color
本編時間: 1m1s
撮影時期 : 1969年6月18日
主なロケ地 : 住宅街 (沖縄県那覇市久米)
スキャン方式 : Aerial Image
おそらく戦後の早い時期に建てられた木造の家と、新たに作られたコンクリート建築が混在し、今でも見られそうな風景ですが、久米地域はかなりの住宅も建て直されているので、けっこう様変わりしています。
道路を走る自動車は懐かしい形の国産車ばかり。ドブ板は文字通り木材で作られているなど、そこかしこに70年代前半に通じる風景が見られます。
気になるのは、これが久米のどの辺りかということです。前述の通り、建築物はかなり立て替えが進んだためには決定打がなかなかありませんでした。しかしこの画像にヒントが見つかりました。
左上に一瞬見える看板の赤い文字が「味の素」と読めます。そういえば58号線沿いの那覇商工会議所の隣に、「ほんだし」「味の素」と書かれた大きな看板がありました。久茂地交差点や泉崎交差点辺りを映した昔の写真によく映っているので、覚えている方も多いと思います。その看板だとすれば、位置関係で道路が絞り込めてきます。
つづいて下の画像。三輪車の子供の右側に映る、頼りない街路樹。これは一枚目の画像にも左下に映り込んでいます。幹のねじれの方向からして、この二つの画像は切り替えした画像。つまり同じ道で方向が真逆な風景であることがわかります。
だとすれば、この道の奥がポイントです。工事の人が数名たむろしている向こう側に、行き止まりかT字路のようになっているのがわかるでしょう(下の画像参照)。久米の通りは十字路だらけの碁盤目の様になっているので、T字路の交差点は限られてきます。「味の素」の看板がこの方向に見える道路で、反対側がT字路。と言う条件で考えると、ちょうど下の地図の辺りではないかと思えます。T字路の突き当りが、現在「スマイルホテル那覇シティリゾート」が建っている場所ではないでしょうか。
まだ情報不足はいなめませんが、地域の方で情報をお持ちの方はご連絡ください。
(文:真喜屋力)
▲撮影地とおもわれる場所の近く。
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