1978年の道路交通法改正”730(ナナサンマル)”関連の映像集。
No. 0949-01
タイトル:730関連映像
撮影者:外間宏三(Kouzou Hokama)撮影メディア : 8mm Film/Color/18fps
本編時間: 4m11s
撮影時期 : 1978年
主なロケ地 : ナナサンマル
スキャン: Frame by Frame
撮影者の外間宏三氏は当時首里にあった琉球大学の教授。730に関しては大量のフィルムを残していて、そのうち何本かは編集して作品とも言える形に仕上げている。このフィルムは、作品からこぼれた映像を繋いだもので、730直前の準備風景が記録されています。
冒頭は左側通行用の信号機の設置風景。730まではカバーがかけられ、切替えの当日にこれをはがして使用開始となります。はずしたカバーは右側通行用の信号機にかけなおされて、後日ゆっくりと撤去作業が行われることになります。
青空と赤瓦が映える背景と、アクロバティックな工事の様子がおもしろい映像。撮影場所は大学キャンパスのある首里の街中で、おそらく首里池端交差点の映像ではないかと思われます。
続いて登場するのはブルトーザーが廃棄されたヘッドライトを踏みつぶしている映像。道路交通法の変更にともない、自動車のヘッドライトは右側通行用から左側通行用に変更が義務づけられました。
基本的にヘッドライトの光の軸は、対向車がまぶしくないように道路の外側に向くようにセットされています。そのため車線が右から左になることで、ヘッドライトも交換することになったわけです。
交換風景というのはニュースでも撮影されますが、廃棄まで追っかけているのはまれでしょう。
左側通行用に事前にヘッドライトを切替えた車は、730まではどうしたのかという疑問が生じます。左側通行用のヘッドライトでは右側通行で問題をきたすことになるからです。
その対策もしっかり映されています。
それはヘッドライトの一部にガムテープを貼って、右側車線の対向車似あたる光を減光するというものです。こうすれば730の当日に、ドライバー自身がガムテープをはがすだけで、左側通行に対応できます。
また、ヘッドラライトを交換した車には、「前照灯対策済」という合格ステッカーが貼られます。
最後に映るのは道路に描かれた標識の切替え工事。こちらも信号機と同じく、いったん左側通行用の標識を描いた後で、黒いシートを貼り付けて隠します。このシートも、730当日に剥がすことになります。
この撮影地は那覇市の松山交差点。現在の海邦銀行本店前になります。
(文:真喜屋力)
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