沖縄カブスカウトの集会の様子ですが、場所は1958年7月に完成した那覇市民集会所。かわいらしい子供たちといっしょに、建物の物語も感じていただきたいと思います。
No. 0393-03
タイトル:沖縄カブスカウト 隊集会 表彰式
撮影者:遠藤保雄(Yasuo Endo)撮影メディア : 8mm Film/Color/18fps
本編時間: 7m39s
撮影時期 : 1963年9月29日
主なロケ地 : 那覇市民集会所 (沖縄県那覇市久茂地)
スキャン方式 : Frame by Frame
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主なロケ地表示(Google Map表示)
市民集会所跡(美栄橋公園)
那覇市民集会は1997年に取り壊された施設です。那覇市民が自由に使用できる集会所を造ろうと言うことで、那覇市久茂地の美栄橋公園内に建設されました。
様々な大人の会合や集会に利用されましたが、映像のようにボーイスカウト、カブスカウトなど、子供たちのの活動の場としても利用されていました。
映像の主役である沖縄カブスカウト第215隊は、この那覇市民集会所を本拠地として利用していたようで、他のフィルムにもこの場所は映っています。
本フィルムには外の映像は1カットだけ映っています。那覇市久茂地の美栄橋公園の遊具が見えます。その左奥に三階建てのコンクリート建築が見えます。建物の方向からすると、現在は国場ビルが建っているはずですが、国場ビルが竣工したのは1970年で、本フィルムが撮影された7年後です。距離感からすると、久茂地川の向こうにある球陽館(現 サザンパレス球陽館)の建物である可能性もありますが、当時の外観がよくわからないので、断言はできないところです。
▲美栄橋公園の位置。
市民集会所は1958年の建設段階で、当時の米国政府の横槍が入り、資材が港に届いているにも関わらず、引き渡しがストップをかけられ、建設が遅れるということがありました。これは当時の視聴だった瀬長亀次郎に対する嫌がらせと言われています。
さて、本題のカブスカウトの活動です。タイトルあけには黒板に書かれた式次第が映し出され、映像もそれを追って記録されています。
映し出される集会所の内部は、公民館のような建物ですが、イベント用の調理場などの設備はなさそうで、集会に必要最低限度の箱という感じです。
映像のほとんどは集会の記録ですので、粛々と進んでいきます。感謝状や授賞式、最後は子供たちが描いた絵などを一人一人紹介していきます。
言葉で言うと、アッサリとした単調な感じですが、一人一人の子供たちの表情や仕草がかわいらしく、意外と楽しめる映像です。
(文:真喜屋力)
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