【東アジア映像館】
那覇を守る城壁 〜堤体工〜

もろい岩盤である島尻泥岩の上に作られた金城ダム。堤体とはダムの壁。
51万立方メートルの総貯水量を支える金城ダムの城壁(堤体)。今回の映像は、この城壁建設を地質調査から始まり、建築現場の様子、入念な試験や測定、外観仕上げの工夫までを記録した、城壁(堤体)マニア必見の映像です。
金城ダムの基礎岩盤は、空気に触れると風化してしまい、コンクリートと付着しない特徴を持つ島尻泥岩で構成されています。金城ダム建設では、その泥岩上にダムを作るという過去に経験のない難問に直面しました。その難問を克服するべく、堤体を水圧に抵抗するための特別な建設方法を採用し、土や水を採取し、念入りに測定、品質試験を行うなど、慎重に建設した記録が映像から伺えます。例えば、散水しながら貯蔵施設で骨材の温度調整を行っていますが、散水の水も一定の温度を保つように貯水タンクで調整されており、人の手による管理と検査のもと威厳ある城壁が作られている様子は一見の価値あり。最後の仕上げとして、ダムの持つ威圧感を利用し、首里城の城壁を模した石ばりを使用するなど、首里の景観と歴史を考慮し、外観までこだわりつくした城壁の魅力を知ることができます。

製作年 2000年(平成12年度)
上映時間 13分
規格 ビデオ/4:3/カラー
企画 沖縄県ダム事務所
製作 (株)シネマ沖縄
監督 野村岳也
撮影 知念 稔
ナレーター 山川建夫

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