’66年の真境名由康と87本のフィルムの復元

真境名由康氏の昭和41年のステージの映像を公開します。3分20秒ほどのフィルムの冒頭38秒の映像になります。残りはまだデジタル化のメドはついていません。

 

▲上のフィルムの箱に書かれたメモ。

撮影:福地唯方
撮影日 1966年11月26日
撮影地 沖縄タイムスホール
時間  3号リールの冒頭38秒のみデジタル化

 

福地唯方 8mmフィルムコレクション全87本

このフィルムは郷土史研究家、福地唯方さんが、フィールドワークで撮影された87本のうちの一本です。

組踊や芸能のステージも何本かありますが、一番多いのは地域の祭祀の記録映像です。沖縄本島、宮古、八重山、粟国、伊平屋、伊計島、奄美などの映像が記録されております。

全作品のリストは、下記リンクにて公開しています。HTML版とPDF版がございますので、興味のある方は御確認ください。。

» 福地唯方8mm フィルムコレクション リスト

福地唯方8mmフィルムコレクションについては以前にも書きました。

» 福地唯方8mmフィルム・コレクションについて

上のリンク先の記事にもありますが、87本フィルムはどれも劣化が激しく、すべてが固着し、そのままでは映写機にかけることはおろか、リールからはずして写真を撮ることさえできません。(うかつにはがすとパリパリと剥げていきます)。

リストを公開するのは、関係各所の御意見を募りながら、フィルムの保存、修復、廃棄について意見を募りたいと言う思いからです。

修復の可能性について

フィルムのデジタル化、修復を手がける株式会社東京光音の協力で、現在三本のテストピースが作成されており、そのうちの一本が上の動画になります。よって、本フィルム群のデジタル化、復元は可能であることが実証されています。

ただし上記の「真境名由康 二童敵討」の映像を見ていただければわかりますが、画像が部分的に剥がれたり、割れる、あるいは溶融などによる欠落などの限界はあります。またフィルムによって、その状況は異なると思われます(見た感じは、どのフィルムも同じくらいの劣化状況)。

▲東京光音での修復風景。フィルムを丁寧にはがす。その後、一コマごとに撮影を行い、位置あわせをして動画にしていく。

 

復元に関する基本的な考え方

フィルムは寄贈者より、那覇市歴史博物館に送られており、博物館に協力する形で私たち沖縄アーカイブ研究所がデジタル化の方法を模索している状態です。

私どもとしては、これらのフィルムをデジタル化するにあたり、最終的にはオープンな形での公開を望んでいます。デジタル化された動画は、CC-BY(権利者の記述義務。その他、商用利用も含め自由に利用可能)を付加する形での公開を望んでいます。

御興味のある方は、まずは下記リンクより全リストをご覧のうえ、御意見などをお寄せください。

» 福地唯方8mm フィルムコレクション リスト

(文:真喜屋力)

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