カメラの動きが激しいため、ちょっと見づらい映像ですが、人々がお墓の前に集まっている楽しげな様子がかいま見えます。そんな時間を全部カメラに収めようと四苦八苦している撮影者の思いが伝わってきます。
N0. 0614-00
撮影者 : 比嘉保夫 (Yasuo Higa)
タイトル:宜野座のシーミー
SHIMI : Visit to grave at Ginoza本編時間: 6m48s
主なロケ地 : 墓地 (沖縄県宜野座村)
撮影時期 : 1978年
撮影メディア : 8mm Film
スキャン方式 : Frame by Frame
撮影者は宜野座在住で、お墓もその近くにあるそうです。サイズなども含めて、非常に典型的な沖縄の墓地とお墓という感じです。最近はしっかりとした分譲建て売りの霊園が増えてきたので、いずれこういうお墓も珍しくなるかも知れません。
映像は前半と後半で雰囲気が異なり、最初は2年分の記録かと思ったのですが、ならべて比較してみると、場所や時間帯が異なっていることがわかります。集まっている人々も違うようです。ひょっとしたら父方、母方のお墓に顔を出して、お墓参りのハシゴをしたのかも知れません。。
技術的には落ち着かないカメラワークですが、そこに映し出される映像は、リアルなお墓参りのにぎわいを表現しています。お墓参りが単に厳粛な場であれば、カメラもこういう撮り方はしないはずですから。どこか楽しくて浮ついた雰囲気が画面から伝わってきます。
その楽しさの一つは子供の多さもあるでしょう。ジュースを二ケースも用意しているところからも、その賑わいがわかります。
さまざまな世代の老若男女が集まっているということで、時代のファッションを見ることもできる映像。また最後に登場する自動車なども時代を感じさせてくれて、意外と見れば見るほど味のある映像といえます。
(文:真喜屋力)
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