もはや伝説。世界遺産にも選ばれた中城城跡にかつて存在した動物園。その動画が見つかりました。遊園地の映像と合せてお楽しみください。
No. 0279-03
タイトル:中城城跡 動物園
撮影者:遠藤保雄(Yasuo Endo)撮影メディア : 8mm Film/Color
本編時間: 4m40s
撮影時期 : 1960年前半
主なロケ地 : 中城城跡,動物園 (沖縄県中城村)
スキャン方式 : Frame by Frame
動物園の話をする前に、登場するのは撮影者の長女。ファッションがまるっきり「ちびまる子ちゃん」と同じなのが微笑ましい。当時のごく一般的な子供服として記録されるべき映像と言ってもよいでしょう。
また城壁の上からの眺望もきっちりと撮影されており、動物園だけでなく、あれこれ見どころの多い映像です。ちなみに中城城跡の遊園地の映像は以下のリンクで見ることができます。
とは言っても、やはり気になるのは動物園です。
中城村護佐丸歴史資料図書館には、中城城趾公園関連の展示によると、1950年の開園後、動物園が形作られていった流れは以下のようになります。
1955年 1月 琉球政府文化財保護委員会により「中城公園」が史跡名勝重要文化財(建造物)に指定される。
1955年7月 中城公園の営業権が民間企業に譲渡される。
1956年5月 中城公園にキリン、ライオン、豹、クマ、狸、クジャクがやってくる。
1956年7月 普天間から「中城公園」を行き来する、中城公園線バスの運行が開始される。
中城公園にラクダがやってくる。
1957年6月 中城公園にゾウがやってくる。
残念ながら遊園地や動物園がなくなった時期はハッキリしません。
動物園とは言っても、後に沖縄市にできた沖縄こどもの国の施設に比べると、ずいぶんとやっつけ感のある雑な設備です。当時は動物に関する規制も緩く、こういう動物園が作れたのでしょう。
とはいえ、なんともかわいらしい動物たちの姿がいろいろ見れて、楽しい映像です。
余談ですが、オキナワグラフの創刊号の広告を見ると、バスの路線図で「中城公園」の所に象が描かれている。今からは考えられないけれど、かつては「中城」といえば「象=動物園」というイメージがあったということなのでしょう。
(文:真喜屋力)
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