映像には「こどもの国まつり」という看板が出てきて、セレモニーのようなことも行われています。これは開園の周年事業。今回は二つのロールに別れていた映像を繋いだ形で配信しています。箱書きには時代は書かれていなかったのですが、場所が同じなのと、登場人物の服装がいっしょなので、同日に撮影された、同一エピソードの映像と判断したからです。
No. 0432-02, 0436-00
タイトル:沖縄こどもの国・こどもの国まつり
撮影者:タカキン(Takakin)撮影メディア : 8mm Film/Color
本編時間: 2m27s, 3m22s
撮影時期 : 1971年ごろ
主なロケ地 : 沖縄こどもの国 (沖縄県沖縄市胡屋)
スキャン方式 : Frame by Frame
ちなみにwikipedeiaの「沖縄こどもの国」には1972年開園とされていました。私も一瞬、それで原稿を書いたのですが、記憶と違うのであらためて新聞を確認したところ、1970年5月5日が開園日でした。
背後には、動物園の檻が崖の上にずらりと並んでいるのがわかります。いろんな動物がいそうですが、映し出されるのは、ウサギやモルモットなど、小動物ばかりです。聞くところによると、動物を入れる檻はたくさん用意していたものの、開園当時は空の檻も多かったとか。この時期もまだそんな感じだったようです。
実際に映っている動物は以下の写真の5種類(モルモット、イノシシ、鹿、インコ、ウサギ)でした。
こういう時にお世話になるのは”Webヒストリート”の資料検索サービスです。このサイトは沖縄市が運営する「沖縄市戦後文化資料展示館ヒストリート」の公式サイトで、新聞の記事とおそらく収蔵資料の見出しが検索できます。出てくるのは見出しだけですが、大まかな事象と、掲載日もわかるので、ひじょうに助かります。ちなみにこのサービスで「沖縄こどもの国」を検索すると、さすがにご当地だけあって、6000を超えるリストが出てきます。
このリストを見ていると、以下の見出しが発見できました。
「シカ20頭プレゼント/日本モンキーセンター/沖縄こどもの国に」
1970年12月7日 琉球新報/うるま新報「イノシシも仲間入り/こどもの国/動、植物の贈りものがいっぱい」
1971年4月7日 琉球新報/うるま新報
と、映像に登場する動物が出てきます。資料を読み進むと、1971年の6月には大ガメを皮切りに、マントヒヒ、ジャガーなどの珍しい動物が14種類も寄贈されています。映像にはそれらしい動物は映っていないので、この映像は1971年の5月の「こどもの国まつり」を映したものと推測できます。
Webヒストリートの検索資料を見ているだけで「沖縄こどもの国」の変遷が見えてくるので、興味のあるかたはCSV形式でダウンロードして、Excelなどでごらんになるとおもしろいです。オープン前の募金活動や、動物の寄贈の時期など、時系列で追うことができます。
(文:真喜屋力)
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Youtube タカキン
https://www.youtube.com/channel/UCd_0F4V6r3SF09nWkToC48A
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