フィルムケースには「七五三」と書かれているが、そのわりには人でが少ない不思議な映像です。
No. 0016-01
タイトル:静かな七五三 波上宮 1975
撮影者:古波津清貞(Kiyosada Kohatsu)撮影メディア : 8mm Film/Color/18fps
本編時間: 2m30s
撮影時期 : 1975年
主なロケ地 : 波上宮 (沖縄県那覇市若狭)
スキャン: Frame by Frame
七五三の喧騒もなく、人気のない波上宮への参拝。フィルムケースにあるような「七五三」らしい雰囲気はまったく見えません。時期外れに、ふらりと訪れて参拝したのかも知れません。
波上宮からのパンショットの途中で、参道にあった写真館「いづみ写真館」が映りますが、その背後の風景がチラリと見えるのがポイント。
今も同じ場所にある波上自動車学校の練習コースがチラリと見えます。現在は上に被さるようにプールなどの施設が造られているので、この頃はスコーンと抜けた風景です。さらに自動車学校の向こうに空き地があり、資材置き場のようなものが見えます。
この辺は子供のころ時々遊びに行きましたが、たしか大きな丸太や材木、土砂や産業廃棄物らしきものが広大な空き地に置かれていたのを憶えています。当時はあちこちの空き地に資材が保管されていた、町が発展する時代だったといえます。
二度目のパンショットでは町の方向が映ります。最初に映る鉄骨の櫓のようなものは沖縄テレビ(OTV)のアンテナ塔。OTVは現在の場所に移転する前は、那覇市久米(現在のスマイルホテル那覇シティリゾート)にありました。
他にも国場ビルや山形屋などが映っています。
フィルムの後半では、展望台の上で小さな男の子が泣き出します。どうもお漏らしをしてしまったようです。お母さんは慌てず、子どものズボンを脱がせて、着替えさせるのかと思いきや、そのままの格好で歩いて帰っていくと言う、なかなかショッキングな場面で映像は終わります(笑
なんとも大らかな時代の、ほのぼのとした家族の映像です。
(文:真喜屋力)
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