箱書きには「東京はんにゃ園」とあるが、おそらく「般若苑」のまちがいと思われる。
No. 1248-00
タイトル:東京はんにゃ園(般若苑か?)
撮影者:不明(UNKNOWN)撮影メディア : 8mm Film/?/16fps
本編時間: 4m56s
撮影時期 : ?
主なロケ地 : 東京タワー、般若苑? (東京都)
スキャン: Frame by Frame
本フィルムも撮影者不明の孤児作品であり、撮影者を探しているものです。手がかりらしきものは冒頭の場面にあります。
映像はまず田舎の駅から出発する人々から始まります。列車には「上野行き」と言う文字と、「新ニイ」という略号が見えます。
「新ニイ」は現在はJR東日本の新潟車両センターの略号です。これは1986〜2004年の間は「新カヌ」という略号になった時期があるようですが、映像の古さから見ても、60〜70年代の物とおもわれます。
いずれにしろ新潟方面から東京に出てきた方の撮影したフィルムと思われます。
続いて東京の第一ホテルが映し出されます。おそらく新橋の第一ホテルではないかと思われます。また走っている車の感じからも60年代の映像ではないかと思われます。
つづいて観光で東京タワーへと向かいます。高所からの眺めはまちがいなく東京タワーの展望台からのものでしょう。当時は東京湾も今ほど埋められていないので、海が近くに感じられます。ものすごい倍率の望遠映像で船を撮影していますが、おそらく展望台の望遠鏡を使って撮影したのではないでしょうか?
後半はいよいよ「はんにゃえん」らしき庭園が映し出されます。
般若苑は1939年に島津藩の島津重豪の隠居所跡に作られた豪邸で、般若寺と能舞台も含みます。戦後も持ち主を変えながら、1948年に料亭として営業を開始。海外の要人も接待を受けた名店であり、また三島由紀夫の「宴のあと」のモデルにもなっている。
現在はテラス白金という豪邸が建てられています。
(文:真喜屋力)
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