糸満の大綱曳きの映像ですが、大綱は映っていません。そのかわりに綱曳き直前のパレードの様子と、糸満の街中の雰囲気が伝わってくる映像です。現在の風景と重ねて、場所を当てはめながら見ていくと楽しめると思います。
No. 0696-04
タイトル:糸満大綱曳き 旧8月15日
撮影者:金城真助(Shinsuke Kinjo)撮影メディア : 8mm Film/Color
本編時間: 6m45s
撮影時期 : 1970年9月
主なロケ地 : 糸満ロータリー周辺 (沖縄県糸満市糸満)
スキャン方式 : Frame by Frame
撮影日について
フィルムの箱書きによると、この映像の日時は「旧暦8月15日」と書かれていました。撮影年度は、同じリールに巻かれていた、他のクリップが1970年に子供が生まれる前から、出産、そして成長の記録となっていました。その流れと、映っている赤ん坊の成長具合から、フィルム全体が1970年の出来事と判断しています。そこで1970年の旧暦8月15日をしらべたところ、新暦の9月15日というのが推測されます。
ファーストカットだけは那覇市の国際通りにあった、撮影者の自宅兼店舗の入口付近です。
糸満大綱曳き
糸満の大綱曳きの古い映像(1957年)は、下記のリンクから動画を見ることができます。
ちなみに映像のファーストカットは、那覇市の国際通りにある自宅兼店舗の入口付近です。その後、糸満にある実家の庭先の映像となり、そこから母親も連れ立って祭の会場へと向かう道程が記録されています。
下のパノラマ写真は、祭会場までの道すがらに見える学校の塀らしき物の映像。最後に映る(左端の刺し身屋がポイントですが、どこかわかるかたはおられるでしょうか?
祭の場面の最後に映るのは道の広さからして糸満ロータリーの辺りではないでしょうか?
沖縄銀行もあるし、ロータリーだと思うのですが、これも現地の方の証言を集めたいところです。
このカットで一番気になるのはやはり映画館の横断幕でしょう。『ハレンチ学園』と『女番長』の二本立ての広告です
『ハレンチ学園』は一作目が1970年5月に日活で配給されています。問題は『女番長』で、こちらも『女番長』がタイトルに入っている映画は複数ありますが、撮影時期が1970年であるならば、それまでに公開された作品は『女番長 仁義破り』(’69)と『女番長 野良猫ロック』(’70)ですのどちらかと思われます。しかし、映像では『女番長』しか読めないため、確証を得ることができませんでした。映画のタイトルによっては、撮影時期が1970年ではないということにもなりかねないので、再調査が必要なところです。
いずれも配給は日活系になるため、ロータリー付近にあった映画館”糸満国映館(元 新世界館)”のものではないと思われますが、詳細は不明。また糸満国映がそのころあったかどうかも、下記リンク先でもわかりませんでした。
というように、ご当地の人にしかわからない、懐かしいポイントがたくさんあります。糸満地区のからのレポートお待ちしております。
(文:真喜屋力)
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