製作者 : 渡口政善 (Seizen Toguchi)
タイトル:空襲前の旧那覇市のパノラマ〜「沖繩懸の名所古蹟の實況」
本編時間:55sec
主なロケ地 : 旧那覇市街(市役所からのながめ)
撮影時期 : 1932年
撮影メディア : 35mm撮影、ベーカムに複写後デジタル化
ハワイに移民した渡口政善が1932年に沖縄で制作した観光映画『沖繩懸の名所古蹟の實況』の冒頭3カットの映像。のちに10・10空襲で壊滅する前の旧那覇市の繁華街のパンショットと、撮影を行った那覇市役所の塔が映されています。
本フィルムの説明は、以下のぺーじを参照ください。
追記すると、本フィルムの製作者、渡口政善氏の消息が掴めなかったのですが、ハワイ沖縄協会のご協力で、ご遺族の方と連絡をとることができ、2020年2月にハワイでの上映会を行って、正式に遺族の方々より映像利用の許諾をいただくことができました。正式な公開に向けて、現在準備中の状況です。とり急ぎ、冒頭の50秒程度の映像をご覧いただきたいと思います。
戦争で燃える前の那覇市の姿をご覧ください。
映像は全部で3カット。1カット目、2カット目は那覇市役所の塔の上から撮影されています。3カット目は、その塔の外観が一瞬映っています。
下に以前琉球新報で紹介された時(2017年9月11日)の解説図を付けておきます。これは1カット目の市役所に南側を撮った映像です。
上の解説図からもわかるように、奥武山記念運動場、東町市場、高級料亭風月楼、百四十七銀行、山形屋、よく見ると那覇港に停泊する船の煙突と、そこから立ち上る煙、仲村渠呉服店前の三差路を歩く人々など、町の活気が伝わる場面も散見できます。
(文:真喜屋力)
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