旧暦の7月15日に行われる旧盆の映像は、沖縄の家庭ではビッグイベントの一つですが、意外に映像は残されていません。これはそう言う意味でも貴重な映像ですが、おもしろいのは、単にウークイの送り火の様子で終わるのではなく、仏壇を片づけるところが映っているところでしょうか。確かに、片づけまでは旧盆ですね。
N0. 0189-02
撮影者 : 匿名
タイトル:ヤンバルのお盆本編時間: 6m49s
主なロケ地 : 沖縄県北部 (沖縄県)
撮影時期 : 1978年ごろ
撮影メディア : VHS(撮影は8mm Film)
スキャン方式 : Unkown
本動画は、8mm Filmで撮影されたものを、一度VHSに複製したものからデジタル化したものです。そのためNTSC独特の階調の減少や、ノイズが出てしまいます。VHSにした時点でフィルムは処分した後でした。
とはいえ、ヤンバル(沖縄本島北部)の田舎で行われた旧盆の様子が断片的ではありますが記録されています。
冒頭、道端で火を燃やしている祖父と孫たちの姿が映ります。おそらく盆の迎え火でしょう。屋敷の入口二ヶ所に灯を灯し、お線香をたいて手を合わせている様子が映っています。
続いて、庭先と思われる場所で、魚をさばいている様子が映し出されます。単に昼間の釣りの成果なのか、特別なお盆料理なのかはわかりませんが、カメラが左に大きくパンすると、浮輪を持った子供たちと、海水パンツをはいたお父さんらしき人が映し出されるので、家は海岸の近くにあるようです。
夜になると、暗闇の中で子供たちが花火大会。これもお盆の日によく見る光景ですね。その後、遊び疲れたのか、うつぶせになって寝入っている子供の姿がかわいらしいです。
ウークイの送り火の様子は、暗くてわかりにくいのですが、その後、仏壇がからお供え物が下ろされ、片づけが始まっている様子も撮影されています。畳の上の重箱がトートーメーと正対していたり、ミカンが妙に並べられたりしていて、なんだか几帳面な雰囲気が味わい深いですね。
(文:真喜屋力)
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