地元の人が知っているようで知らないのが、観光ホテルの中。天久の丘の上に立っていた東急ホテルのプールの映像です。
No. 0037-02
タイトル:東急ホテルのプール
撮影者:遠藤保雄(Yasuo Endo)撮影メディア : 8mm Film/Color
本編時間: 2m30s
撮影時期 : 1968年ごろ
主なロケ地 : 東急ホテル プ-ル (沖縄県那覇市天久)
スキャン方式 : Frame by Frame
東急ホテルは、1951年に那覇を見おろす天久の丘を削って作られたもので、近代的なホテルの第一号です。社長は高良一で、国際劇場や、中城城跡公園の高原ホテルを始め多くの伝説を持っている人物ですが、観光客もまだ少なかった時代に、このホテルを建てるのは、やはり流石としか言えません。
下は沖縄タイムス社の発刊した「新郷土地圖画報」沖縄第1巻 那覇(真和志)篇(1957年発刊)に掲載された「琉球ホテル」の広告です。当初は日本風の瓦屋根を持つ高級感のあるデザインでした。
一号線(現国道58号線)に面した、ホテル敷地への入口には、守礼の門を模した門が建っていたので記憶に残っている人も多いと思います。
琉球ホテルは1960年前半に東急ホテルグループの傘下となり、那覇東急ホテルとなりますが、2001年1月に閉館となります。その敷地には、現在は大浜第一病院が建っています。
丘の上の由緒正しいホテルのプールということで、地元の人でも一度も入ったことがないという人も多くいるのではないでしょうか。下の写真は、映像の中の一部を拡大したものですが、かすかに見える風景は、那覇市の若狭海岸で、若狭市営住宅や泊港の入口付近が確認できます。
僕は上の画像に写り込んでいる若狭が地元なのですが、まさか天久の丘にこんなプールがあるなんて想像したこともありませんでした。
という意味では懐かしい映像とは少し違いますが、むしろ男の子がつけている水中眼鏡の形が懐かしさをそそります。
このように他人の撮った8ミリ映画によって、知っているようで知らなかった地域の姿が見えてくるのもまた楽しいものです。
(文:真喜屋力)
PS
Youtubeにて公開されている「Okinawa 1970(沖縄 昭和45年)」というムービーの7分5秒あたりに、プールの別アングルとまわりの風景が映ってるいました。
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