【FILMS】イラン電気通信研究センター

映っている映像から国際協力事業団(JICA)が1975年ごろに行った国際協力の報告書の資料映像と思われる。イスラム革命以前のイランの様子が映っている。

No. 1610-00
タイトル:イラン電気通信研究センター
提供者:外間政一郎(Seiichiro Hokama)

撮影メディア : 8mm Film/Color/24fps
本編時間: 13m56s
撮影時期 : 1974〜1975年
主なロケ地 : イラン電気通信研究センター (イラン)
スキャン: Frame by Frame

報告書の存在

ネットでイラン通信センターで検索すると、当時の報告書がすぐに見つかった。JICAによる電気通信の技術協力の事業を記録した物のようだ。。

» イラン電気通信研究センター綜合報告書 | JICA報告書PDF版

リンク先の資料の写真には映像と同じ建物などが掲載されているなど、関連資料と捉えてまちがいないだろう。

▲報告書の画像(左)と、8mmの映像(右)

 

また本フィルムには編集点がないことから、マスターフィルムではなく、まるまるコピーした複製版のフィルムであることがわかる。おそらく報告書の添付資料のような形で量産されたフィルムだと思われる。

意外な人物の登場

映像の冒頭、イランの町中の車窓の風景が映し出された後にテロップが登場。以下のようなタイトルが映し出される。

Introduction to Iran Telecommunication Research Center
Lroduced by Y Ninomiya

報告書の「派遣専門家一覧」の名簿の最上段に二宮康明の名前があり、タイトルにあるProduded by Y.Ninomiyaはこの人物であろう。二宮氏についてはWikipedeiaにも記事がある。

» 二宮康明 | ウィキペディア

ウィキペディアにも「1975年(昭和50年) 技術指導のため、2年間イランに滞在。」と記されていることからまちがいない。マイクロウェーブの研究に従事されていたことがわかる。

しかし、二宮康明氏の功績でもっとも知られているのは、紙飛行機の設計である。実は筆者も小学生時代に二宮氏の著作で紙飛行機を作った経験がある。紙飛行機と言ってもいわゆる折り紙ではなく、図面に合わせてケント紙を切り貼りして造りあげる凝った物だ。当時は「子供の科学」などの科学雑誌に連載されたり、本も出版されるなど、知る人ぞ知る有名人である。まさか偶然入手したフィルムで、その後尊顔にお目にかかれるとは驚きである。

▲二宮康明氏と思われる人物。本事業の顧問を務めていた。

イラン帝国の時代

本事業は日本政府ららイラン政府への技術協力ということで始まっているが、特筆すべきはこの時代はまだイランは、パーレビー朝の終わり近くで、まだイラン帝国と呼ばれていた時代だ。1979年のイスラム革命以前の風景が映し出されている。

▲イランの町中の風景。

事業内容に関しては、リンク先の報告書を見ていただきたい。フィルムにはイランの技術者がパラボラアンテナを作ったり、機械の製作を行っているのが記録されている。

         

おもしろいのはコンピュータのキーボードをアップで撮影した映像。真意はわからないのだが、おそらくアラビア語のキーボードが珍しかったのではないだろうか。そういう素朴な興味にほのぼのしてしまう。

▲アラビア語の入力装置(キーボード)が珍しい。

映像の最後は事業が一段落したのか、休暇先の様なのど館風景になる。おそらく現地のスタッフらしき仲間との記念写真的な映像が締めくくり。良港な関係での国際協力が行われた雰囲気が伝わってくる。

(文:真喜屋力)

 

 

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