【FILMS】家族と動物たち

浦添市牧港にあった菊池家畜病院がありました。ユニークな看板が目を引ひいたのと、いわゆる「動物病院」ではなく「家畜病院」という、昨今では聞きなれない響きが、多くの人の記憶の片隅にしみ込んでいるのではないでしょうか。これはそのご家族からの提供です。

No. 0776-06
タイトル:家族と動物たち
撮影者:菊池清光(Seikou Kikuchi)

撮影メディア : 8mm Film/Color
本編時間: 6m32s
撮影時期 : 1960年代
主なロケ地 : 菊池家畜病院 (沖縄県浦添市牧港)
スキャン方式 : Frame by Frame
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主なロケ地表示(Google Map表示)
菊池家畜病院

 

最初に菊池家畜病院の看板を比較して、皆さまの頭の片隅にあるかもしれない記憶をさぐっておきましょう。下の画像は左が菊池家提供の別ロールから撮った看板の画像です。右側は看板の撤去前の画像。右側の画像の犬が、妙にモフモフというよりも筋肉質に見えて、いろいろ話題になっていたあの病院です。

▲菊池家畜病院の看板の変遷。シェバードの絵がかわいい。よく見ると看板の枠はいっしょ。

 

下記リンク先に写真と地図などが紹介されています。ただし看板はすでに撤去されています。

» 第2回 菊池家畜病院の看板 | 浦添ナビ

 

家畜病院と言うといわゆる“ペット病院”とは別ジャンルと思われる方もいるかも知れませんが、この映像の時代(1963年)というのは、ペットの病院という概念があまりなかったころでした。つまり獣医というのは家畜のお医者様で、ペットの病気も診るというのが普通だった時代です。菊池家畜病院も当時は豚の病気などを診ることが多かったと言います。

しかし、主に米軍関係者の飼っている犬猫の診療もしており、家の前の広場には入院用の犬舎もいくつかあったそうです。

▲自宅で飼っていたスピッツと。

自宅でもスピッツとシェパード、そしてシャム猫を飼っていました。スピッツは1960年代の映像に時おり映る、時代を象徴する犬種といえます。

 

普段カメラを回すお父さんの姿が映ります。カメラの目線の高さからして、子供にカメラを回させているのではないでしょうか。お父さんの微笑みもそんな感じがします。

スバル360は当時非常に流行った車です。ドアの開きが通常と逆になっているのがユニーク。

» スバル・360 | ウィキペディア

 

▲懐かしの名車スバル360。ドアの開きに注目。

 

この後チラリと映るドライブインのような建物がありますが、これはちょと謎です。牧港近辺でしょうか?どなたかわかる方がいたら御教授ください。

▲おそらく1号線沿いの謎の建物。

それ以降は、主に家の前の広場で遊ぶ家族の様子が映っています。路地の向こう側には1号線(現 国道58号線)が走っており、行き来する車も見えますが、病院の前は広い駐車場になっていて、子供たちが安全に遊べるステキな空間となっています。

フィルムが非常に傷んでいて、振動が激しいですがあ、ほのぼのとした家族の姿に癒されます。

(文:真喜屋力)

 

▲右奥が1号線(現 国道58号線)。往来する車が見える。

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