中城城跡の公園映像ですが、まだ巨大な遊具がどこにも見られません。ひょっとしたらこれが一番古い映像になるのかも知れません。
No. 0113-02
タイトル:中城城跡の馬場と茅葺き屋根の集落
撮影者:遠藤保雄(Yasuo Endo)撮影メディア : 8mm Film/Color
本編時間: 4m43s
撮影時期 : 1950年代前半
主なロケ地 : 中城城跡 (沖縄県中城村)
スキャン方式 : Aerial Image
*********************************
主なロケ地表示(Google Map表示)
普天満宮 / 大城のイリヌカー / 中城城跡
撮影者は当時は宜野湾市の大山に住んでいました。そこで友人が来た時に歩いて中城城跡まで出かけた時の映像です。
ということでフィルムの冒頭は普天間三差路にある普天満宮。鳥居の映像の他、洞窟などが映し出されます。
つづいて北中城村内にはいり、道路脇の井戸に立ち寄ります。これは「大城(おおぐすく)のイリヌカー」で、現在はガードレールなどが設置されていますが、それほど変わらない状態で残っています。
» 大城のイリヌカー | 北中城村観光ポータルサイト「きたポ」
それから中城城跡公園内へ。入口付近には園内の案内地図が映し出されます。他のフィルムにも同様の看板が登場しますので、その変遷を追うのも楽しいものです。
そしていよいよ問題の映像は中城城跡の前に広場に見える馬場の映像です。ここは柵で囲われたトラックを壱頭の馬が歩いているのが見えます。さらにその左側にも芝生の上をのんびり乗馬する人の姿。その背後にはブランコがあり一番左奥には、中城城跡の城壁が見えています。
中城城跡が公園として整備され開演したのが1950年。1950年2月11日の沖縄タイムスには「まず”子供の國”〜公園開きは三月はじめ」という見出しで、以下のように園内施設を紹介しています。
「(略)… 中には子供の國(千坪)運動場(一万一千坪)闘牛場、馬場、野外劇じょうのほか、花園、菜樹園、賣店等を計畫、,,(後略)」
公園がオープンする直前の報道で「馬場」の存在が記されていることがわかります。
その後、巨大遊具や動物園が整備されますが、それはおそらく実業家の高良一に営業権が譲渡されてからのこと。本映像には巨大遊具の姿が何処にもないことから、撮影時期は1951年〜1955年までの日と思われます。
その後映像は園内を散策したあと、茅葺き屋根の集落を見下ろす場所にやって来ます。戸の集落がどこなのかはハッキリしていません。近い場所で言うと、中城城跡の東側に降りていった辺りにある伊舎堂の周辺ではないかとも思えますが、海上に知念半島や、与勝半島が見えないので確信はありません。また最後に当りに映る煙突のような建造物も気になります。もちろん、8ミリフィルムの場合、別の日に、まったく別の場所で撮影したものがフィルムの最後につながっている場合もあるので、これが一続きの映像かどうかはも含めて検証が必要ですね。
(文:真喜屋力)
Leave a Reply