【FILMS】在沖米軍主催全 沖縄中高校バンド競技大会

8ミリ映画を観ていると、マーチングバンドの映像がちょこちょこ出てくる。しかし、学校の鼓笛隊も最近はめっきり減っているそうだ。これは復帰前の沖縄で、琉米親善行事の一環として開催されたバンドコンクールの映像。場所は奥武山球場。

No. 0495-00
タイトル:在沖米軍主催 全沖縄中高校バンド競技大会
撮影者:長嶺榮進(Eishin Nagamine)

撮影メディア : 8mm Film/Color
本編時間: 6m45s
撮影時期 : 1970年11月15日
主なロケ地 : 奥武山球場 (沖縄件那覇市)
スキャン方式 : Frame by Frame
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主なロケ地表示(Google Map表示)
那覇市奥武山球場

 

「日本マーチングバンド・パトントワーリング協会沖縄支部 創立20周年記念誌」の佐久本興鴻(元那覇商業高校吹奏楽部・バトン指導者)の「私とマーチングバンド」によれば、「戦後1947〜8年にはすでに沖縄には学校バンドがあった」と言う。吹奏楽用の楽器が足りない場合は、ハーモニカなどで補っていたようです。

佐久本さんによると、1962年に那覇商業高校に赴任した時に、副顧問としてバンドを見る事になった時、ある生徒から「文教楽器に”棒”のようなものがある。」「やりたい」と言われて、バトントワリングに取り組むことになったそうだ。文教楽器の方はその”棒”の使い方を知らずに「これ、楽器ですか?」と言っていたという。そんなわけで1963年、那覇商業高校にバトンガールが誕生することになる。

同資料の年表には1965年に「第一回琉球スクールバンドコンクール(在琉米陸軍主催)」が開催されたことが掲載されている。おそらくこの8ミリ映像もその何年か後の同コンクールではないかと思われます。

▲米国の軍楽隊

映像はピンボケ気味でたいへんもったいなのですが、雰囲気は伝わると思います。

米国人らしき人の挨拶ではじまり、ブラスバンド、バンドトワリングの演舞が行われています。背景の奥武山球場とその後ろにみえる風景が懐かしく感じられます。

▲グラウンドを広々と使っての演奏のようす。

学校のブラスバンドとはいえ、けっこうちゃんとした衣装を用意して活動しているのがわかります。

鼓笛隊やバトントワリングは、天妃小学校など、あちこちの運動会の映像にも、ちょこちょこ登場します。

» 【FILMS】天妃小学校 第一回運動会

今回の調査をする中で、ブラスバンド・バトントワリングの歴史も、なかなか興味深いものがありましたので、これからも意識して紹介していきたいと思います。

(文:真喜屋力)

 

▲指揮者らしき男性のアクションも見どころ。

 

▲バトントワリングの衣装も時代を感じさせるかわいらしさ。

 

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