今年も8ミリ映画とフリージャズ「映像×音楽」の即興ライブ『OKINAWA FILM NOSTALGIA』(以下、OFN)を、Sakurazaka ASYLUM2019(以下、ASYLUM)のフェスティバルで開催しました。普段、図書館上映などで行っている解説付きの上映とは違い、8ミリ映画を”記録”という視点から解放し、純粋に”映像の力”で見せる場を作るためのイベントです。タイトルに”NOSTALGIA”とありますが、根っこにあるのは過去からの文化的な資産を土台にし、新たな創作を産み落とすことをイメージしながら、あくまでも楽しいイベントを目指しました。
Sakurazaka ASYLUM 2019 Special Program
「OKINAWA FILM NOSTALGIA」
日時:2019年2月9日(土) 20:00~20:40
会場:桜坂劇場 ホールC
出演:真喜屋力(映像)
KgK 川崎巽也(ギター)
KgK 城間和広(ドラム)
KgK 上地”gacha”一也(ベース)
新垣睦美(唄、三線)
上映した動画に、ライブ録音の一部をかさねたダイジェストを作りましたので、公開します。
そういうわけで、今回のイベントは沖縄アーカイブ研究所としてではなく、真喜屋力という作家名義での参加でした。つまり映像作家の真喜屋が、沖縄アーカイブ研究所の収集したコンテンツを利用して、Sakurazaka ASYLUMの制作でミュージシャンと共演するという座組です。こういう風に、自分の創作に集めた8ミリ映画を取り込むアーティストが出てきたら最高ですね。アーカイブは利用されることに意義があるし、利用の範囲に関しても型にはめる必要はないと思うので。もちろん撮影者へのリスペクトは重要ですが。
OFNは2018年に続き今年で二回目。フリージャズのトリオ”KgK”が昨年に引き続き参加で、それに加えて唄、三線の新垣睦美も加わった四人編成で音に渥美が
通常はASYLUMでは、チケットは他のライブも観られる通し券での発売ですが、これは音楽ファン以外の観客層が期待できるということで、本イベント限りの当日券も販売。桜坂劇場のお客さんにも、普通に見てもらえるようにしていました。もちろん劇場の会員割引も効きます。結果としてはほぼ満席で立ち見のお客様も出るほどの盛況ぶりでした。
上映時間40分。流したのは4本の作品で、それぞれ「自動車」「子供』「イルカ漁」「踊りと祈り」というテーマで編集されています。細切れのイメージで、時にはエフェクトもかけるなど、とにかく図書館上映会ではやらない技を多様しています。生演奏で即興ということもあり、会場でしか味わえない部分は多いのですが、これもまたまとめてどこかで上映や、再演もありかと考えています。見逃した方は、請うご期待。
(文:真喜屋力)
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