【FILMS】波上宮と若狭のデイゴ並木

1970年代には、那覇市若狭にはデイゴ並木がありました。しかし、根っこがアスファルトを壊してしまうということで、切り倒され、今は別の街路樹が植えられています。これはその並木があったころの風景。

N0. 0753-04
撮影者 : 匿名
本編時間: 1分9秒
主なロケ地 : 波上宮,若狭通り (沖縄県那覇市若狭)
撮影時期 : 1974年ごろ
撮影メディア : 8mm Film
スキャン方式 : スーパーダビング8

撮影場所は冒頭に波上宮からスタートし、若狭一丁目から3丁目の方向へ、デイゴ並木を見ながら移動していきます。

車で移動しながら、ズームアップした状態での撮影のため、ぶれが激しくなっていて、細かい風景が映っていないのは少々残念ではありますが、地元の方にはデイゴ並木だけでも感慨深いものがあるのではないでしょうか。

そもそも若狭には漆器の職人が住んでいたという歴史があります。デイゴは漆器の材料でもあり、そのために若狭デイゴ並木が生れたという話も聞いたことがあります。戦後の区画整理で生れた現代の若狭では、デイゴはあくまでも景観を作るためだったと思いますが、地域の歴史と結びつけて考えると感慨深いものがあります。

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▲わかさふとん店の看板(若狭二丁目)

若狭は僕の地元なので、だいたいの場所はすぐにわかりましたが、ぶれた映像の中にも時おり看板など文字が見える場面があるので、検証をしてみました。特に印象的な目印だったのは「わかさふとん店」という看板です。住宅街の一軒家で布団を売るというのは、現在ではあまり見られない光景ですね。そこで1967年度版の「ゼンリン住宅地図」で調べて見ました。下の地図が、その場所になります。

赤い★印がその場所になります。カメラがもう少し左側を向けば、若狭の公設市場(現 若狭公民館)が映っていたはずです。

カメラは波上宮のある若狭一丁目から、夫婦岩の方向に向かって、一直線にデイゴ並木を移していたことがわかります。

 

▲映像は「わかさふとん店」の前の道を左から右へ進んでいる。

また道の突き当りには、小さな川を挟んで対岸の公園内にあった「めおと橋保育所」の建物と、それを囲むコンクリートの塀が見えています。今は公園に植えられた樹木が生い茂り、遠くからは見えなくなっていますが、このころはこうやって遠くからも見ることができました。

さらにその保育所の上には、赤い色の「ロッテ」と書かれた看板が見えますが、この看板は上之屋の国道58号線沿いにあった建物です。距離がありますが、高いところなので、しっかりと映り込んでいますね。

(文:真喜屋力)

▲めおと橋保育所が映り込んでいる。

 

▲謎のカタカナ看板。どこだろう?いや、なんと書いているのだろう?

 

 

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