前回アップした動画と同じですが、ここでは後半の道ジュネーと大綱挽きについて見て行きます。動画前半の旗頭製作部分の解説は下のリンクからどうぞ。
前回の解説
» 【FILMS】旗頭制作と那覇大綱挽本番(1)
No. 0991-00
タイトル:旗頭制作と那覇大綱挽本番
撮影者:島袋昇信(Shoushin Shimabukuro)撮影メディア : 8mm Film
本編時間: 28m35s
撮影時期 : 1971年
主なロケ地 : (沖縄県那覇市久米,久茂地,他)
スキャン方式 : Frame by Frame
那覇大綱挽会場の1号線
まず会場になっている1号線(現 国道58号線)の久茂地交差点付近の映像(17:21ごろ)。当時はまだ中央分離帯がないのがよくわかります。現在は中央分離帯はありますが、大綱挽のために取り外し式となっています。つまり那覇大綱挽のために街が設計されているわけです。
このころはまだ復帰前のため、道路の使用許可は米軍政府の許可が必要でした。
下のカットは久茂地交差点を松山側から見た風景。綱挽見物にうってつけの歩道橋が見えます。実はこの歩道橋は沖縄で最初に造られた歩道橋で、1966年10月31日に開通式が行われました。
沖縄刑務所の赤レンガ
瀬長亀次郎が全国的に知られるようになりましたが、その亀次郎も入った沖縄刑務所も映っています。23:30ごろに登場する背後の赤レンガが、刑務所の壁です。現在の那覇第一地方合同庁舎と隣接する中央公園をあわせた広い敷地が、沖縄刑務所だった場所です。赤レンガの壁は、撮影当時でも沖縄では珍しく、今思えば独特の歴史的建造物として残して欲しかったですね。1979年に知念村に刑務所が移転となり、このレンガ塀も撤去されています。
また映像には刑務所の道向かいにあった城岳小学校の校舎も映っています。モクマオの並木で見えませんが、刑務所と小学校の間には瀬長亀次郎氏の自宅もあります。
その他の風景
復興した那覇市を練り歩く那覇大綱挽の旗頭行列だけに、さまざまな場所を練り歩いています。以下は、気になった場所をピックアップしたものです。
気になった歩道橋
歩道橋は、動画中に何度か登場しますが、1カットだけ、違うものが混ざっているように思えます。
この下の画像の歩道橋も、1号線に架かっていると思われまが、気になるのは改段に踊り場がないことです。久茂地交差点の歩道橋は踊り場があり、遠めにも緩いクランク状のゆがみが見て取れますが、この歩道橋は直線的。果たしてどこなのでしょうかか?
(文:真喜屋力)
旗頭が出てくるのは那覇高校の校門。現在は同じ校舎はありません。
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