「定樽道路」とは、北海道道1号線の「小樽定山渓線」。その内川周辺と思われます。
No. 1669-00
タイトル:小樽内川一帯(定樽道路)
撮影者:井須荘二(Souji Isu)
提供者:外間政一郎(Seiichiro Hokama)
撮影メディア : 8mm Film/B&W/16fps
本編時間: 2m6s
撮影時期 : 1937年9月
主なロケ地 : 小樽内川一帯 (北海道)
スキャン: Frame by Frame
ウィキペディアには
小樽と札幌を結ぶ道路としてよりも、むしろ観光路線としての性格が強い。
とありますが、まさにその観光映像。のんびりとしたムードが全編に流れるフィルムです。
最初に映るのは山小屋風の建物。入口付近に誰か人がいるのがわかります。
追補:コメントからの情報
コメント欄に寄せられた情報で、この山小屋はスイス人建築家マックス・ヒンダーが1927年に建てた「ヘルベチア・ヒュッテ」であることがわかりました。現在も北大山岳部が管理しているそうです。
またマックス・ヒンダーは空沼岳の空沼小屋も建設しているそうですが、こちらの8ミリも撮影者不明の孤児フィルムですが、当ブログで紹介させてもらっております。そちらの撮影時期は1938年です。
続いて川にかかる小さな橋。橋の名前らしきものが映るのですが漢字が古いのと、ぼんやりしているので今一つ読むことができません。この辺も現地の方の情報を待ちたいところです。
ちなみにこの橋ですが定山渓ダム流木処理場の近くに、旧道っぽい道と、小さな橋が架かっているので、もしかしたら、その場所かも知れません。
その後、「愛の木」と書かれた看板が写り、なんのことかと思うと、寄り添って立つ日本の樹木が映し出されます。
シメ縄が巻かれ、ご神木のようないでたちです。ネットで検索してもなかなかヒットしないことから、現在は存在していない可能性もあります。今もあるなら見てみたいですね。
最後に映るのは小振りなダム。現在は近くに定山渓ダムがあるが、これができたは1989年だし、規模が全然違うので、直接的な関連は不明。
(文:真喜屋力)
山小屋は、昭和2年(1927)にスイス人建築家が建てた山小屋「ヘルベチア・ヒュッテ」(北大所有、北大山岳部が管理)です。道道1号の札幌国際スキー場よりもやや定山渓寄りの、道路から少し南に離れた森の中に現存しています。現在と変わらない姿で記録されていることが興味深いです。
さっそくの情報提供ありがとうございます。本文にも反映させていただきます。