名護のイルカ漁を記録した8ミリ映画上映

名護のイルカ漁を記録した8ミリ映画『いるかの大陸 赤い海』を、完全ノーカットにて上映いたします。おそらく劇場公開は本邦初です。

 

島ぜんぶでおおきな祭 第9回沖縄国際映画祭
沖縄ヒストリカルムービー
「デジタルで甦る8ミリの沖縄」
日時:2017年4月21日(金) 17:00〜
会場:よしもと沖縄花月
チケット:無料
公式情報:https://oimf.jp/movie/detail/45/

これは、NPO法人シネマラボ突貫小僧の企画で、僕ら沖縄アーカイブ研究所が収集した300本(総尺30時間超)の8ミリフィルムから、懐かしくもあり、貴重でもある’50〜’70年代の沖縄を映し出した映像と、楽しい解説トークをお送りするプログラムです。

その中で目玉の一つが『いるかの大陸 赤い海』と題された《作品》。監督は屋冨祖正弘さん(1926〜2007)。
屋冨祖さんは名護で写真館を経営されていた地元の写真家でもありますが、多くの8ミリ映画も残されています。

突発的にスタートするイルカ漁ですが、名護市内で働いていた屋冨祖さんは、地の利を生かし、イルカ漁の様子を何年にもわたって、様々な角度から撮影してきました。それをまとめたのが『いるかの大陸 赤い海』という15分ほどの作品です。映像には一部テレビなどでは流せないような場面もありますが、今回は映画祭であり、無名の記録者である屋冨祖さんをリスペクトする意味でも、作家の作品として、全編上映を行なうことになりました。
名護での大規模なイルカ追込み漁は、1989年に自由捕獲が禁止になるまで行われていたもので、町の人々全員が盛り上がる季節の風物的な一大イベントでした。漁を手伝った者は分け前ももらえるし、残った肉で数日のあいだ市場がたつなど、地域経済にとっても大きな意味を持っていましたし、なによりあの沸き立つようなイルカ漁の熱狂は、今も多くの名護市民の間に思い出として焼き付いています。そんな喜びに湧く名護の人々の表情も含め、8ミリのフィルムに焼き付けた屋冨祖正弘さんの仕事は,後世に残すに値する貴重なものです。

そもそも私たちが8ミリ映画を集め始めた最初のきっかけは本作品でした。私たちに「残すべきアマチュアの映像作品が、まだまだ沖縄にはたくさん眠っている」と思わせてくれた起爆剤ともなった存在感のある作品と、その作家であり、地道に地元の記録を生涯取り続けた屋冨祖正弘氏の業績を、映画祭と言う場で公式に記録できること、そして多くの人々に紹介できると言うことは、僕らにとっても栄誉なことだと思います。どうぞこの機会に、みなさま足をお運びください。

さて、他にも沖縄国際映画祭の場で紹介する作品はたくさんありますが、それもまた後ほど紹介したいと思います。

文:真喜屋力

(※画像は全て「いるかの大陸 赤い海」より)

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